久しぶりの投稿です。結婚できないブログと言いつつブログを2年近く放置してる間に結婚してますが特に記事にはしません。
皆さまは最近エロゲやってますか?
私は大学を卒業する2015年ごろまでは時間が許す限りエロゲをして過ごす人間でしたがブラック企業に就職してしまい(過去記事参照)その後あまり時間を捻出できず、且つ大学時代に気になる歴代の名作のほとんどをプレイしてしまっていたので、新たに発売される気になるタイトルだけをちょいちょいやるという生活になりプレイ頻度が激減しました。
そしてエロゲ業界自体も縮小の一途を辿り、一時代を築いたようなブランドですら相次いで解散している状況です(正直昔は作品数多すぎて「意味わからんエロゲ出すぎだろ…ほんとに全部これ採算とれてるのか…」とは思っていましたが)。生き残った大手ブランドもソシャゲや全年齢に移行していることが多く、keyはヘブバンやサマポケ、TYPE-MOONはFGOだったりとアンダーグラウンドを抜け出して一般の世界に羽ばたいています。LeafもAQUAPLUSとなりうたわれるもの製造機として全年齢向けになり、ニトロプラスも何やってるかよくわからないです。そういった背景でエロゲの新作の母数も著しく減り購買欲をそそられるタイトルも減少し、自身の生活環境の変化だけではなくそんな業界背景もありエロゲをプレイする機会自体が大きく減りました。
稼げるブランドだけが生き残った適者生存の結果になっている、かつ実力あるブランドがちゃんと表舞台で輝けているという現状は確かにポジティブな話かもしれませんが、正直めちゃくちゃ寂しいです。毎月大量の新作エロゲ紹介動画をチェックしてコメントでワイワイしていた頃が恋しいです。AQUAPLUSのイベント行ったら種崎敦美さんも桐谷華とは一切名乗りませんでした。やはり全年齢の世界が表で、エロゲの世界は裏でしかないのです。
エロいコンテンツという大きいくくりで言うと、昨今ではネットで脱ぎまくってる女性も大量発生しているし、AIの進化もあり二次元のエロ画像なんて見たくもなくても勝手に流れてくる時代です。見た目もスタイルも抜群な女性がAV出演なんてことも珍しくなくなり、エロが飽和している世の中です。従来、エロゲを新たにやり始める人なんてエロ目的のオタクかアングラコンテンツに触れたいサブカルオタクかのどちらかなので、今のこのエロコンテンツ飽和時代にあえてお金を払ってエロゲでエロを摂取しようという人も多くなく、面白いコンテンツを摂取したい層も今は漫画やアニメが配信サイトでこれでもかというほど見れるのでエロゲまでリーチせずに終了します。
この現状が本当にもどかしいし業界にお金を落として盛り上げたいと思いつつも食指が動くタイトルが全然出てこないのもまた事実で、業界はこのまま縮小し続け、かつて毎月出ていたようなフルプライスの大作はもうほとんど生まれずに今後は個別性癖特化のロープライスの同人ゲームしかなくなるのかな…と諦めのような気持ちを抱いていました。
なんとか衰退の流れを打破すべくなのか、最近ではエロゲ業界でも過去作のリメイクの機運が高まり、同級生、YU-NO、ToHeart等の超名作のリメイクが次々発表、発売されています。私も具体的なタイトルは言いませんがそのリメイクブーム流れを受けて制作されたのか、とある有名作品のリメイク版を直近プレイして、「あれ?こんなものだったっけ?」と刺激の少なさに落胆してしまいました。当時のゲームの雰囲気感、グラフィックの荒さ、ボイスの無さ、ゲームデザインの質素さといったものからそのレトロさによる価値を勝手に見出して神聖化していただけで、実はエロゲって大したことがなくて現代でガチンコ勝負したら全然戦えるコンテンツではないのでは?単純に実力不足で現代から淘汰されていっているだけなのでは?昔は自分が若いから楽しめていただけ?などと思い悩み、ここでかなりエロゲーマーとして心が折れました。
というわけでそんなようにエロゲ業界にも自分自身にも諦めを感じていた中、昔からプレイさせていただいていて今でもエロゲ市場で戦っているゆずソフトさんという大手ブランド様が、バンドを題材にした新作タイトルの「ライムライト・レモネードジャム」を2025/9/26に発売しました。
■ライムライト・レモネードジャム 公式サイト:https://www.yuzu-soft.com/products/lllj/index.html
同ブランドの2015年発売の作品「サノバウィッチ」を終えて以降ゆずソフトさんの作品は大きくは私に刺さっていませんでしたが自分自身バンドをやっていた経験もあり、かねてより楽しませていただいているブランドだしキャラデザも好きだしということで、自分自身エロゲを楽しめる自信もなくなっていたところではありますが購入しました。正直大きな期待をせずに買ったのですが、プレイした結果本作品が私のエロゲへの情熱を取り戻させてくれました。もうドハマりでした。
ゆずソフトさんは簡単に言うと重厚なストーリーだとかはなく、誰でもライトに楽しめてキャラの魅力を存分に感じられるのが魅力のブランドです(私の解釈です)。
本作品は、ユーザーがそういったゆずソフトさんに期待していることをゆずソフトさん自身が完璧に理解した上で我々の期待の1000%の出来で返してきたという作品になります。小難しい話はなく、それでいて読んでいて常に楽しく笑いありノンストレスな文章、そしてとにかく全員のヒロインがとんでもなく可愛くてえっちで魅力的。30代のおっさんが終始キュンキュンしながらプレイして、ヒロインにしっかり恋をしました。
可愛くてエロい、エロゲってそもそもそれでよくないですか?この圧倒的な破壊力はエロゲでしか表現できないものだし、だからこそエロゲはなくなるべきではなくて、残り続けなくてはいけない文化であるとあらためて感じました。全年齢対象でしか売られなかったけど大ヒットしたCLANNADやシュタゲみたいな大作がノベルゲームにはエロがなくても面白ければ売れることを証明しましたが、だからといってそれがエロゲがなくなっていい理由にはなりません。「もうエロゲは終わったのか~」とクネクネと悩んでた自分がバカらしくなりました。可愛くて面白くてえっちなゲームがしたい!という自分の気持ち自体は潰えていなかったことがわかりましたし、絶対にエロゲの需要は潜在的にでも存在していると確信しました。エロゲは死なない。
前置きが本当に長くなりましたが、今回ライムライト・レモネードジャムをプレイした結果言いたいことは、現代の手軽にスケベなコンテンツを摂取できる環境においてはかえって良質なエロ体験が得づらいものになっているのではと感じたということです。漫画「チェンソーマン」でマキマさんが仰っていた「エッチな事はね 相手の事を理解すればするほど 気持ち良くなると 私は思うんだ」という台詞ですが、これが真理です。(すみませんチェンソーマン全然わからないのでこの台詞の真意は知りません)
全然知らない裏垢女子の裸、無駄に露出の多いソシャゲのキャラ、それは本当にエロですか?ネットには手軽なエロが転がりすぎてて、今の若者はそういったものを見て「ああ、エロいコンテンツってこんなものか」とエロの限界値を見誤っているのではないかと私は不安に思っています。
私はライムライト・レモネードジャムをプレーして「陽見さんって実はすごい意思が強いんだな」とか「隠さんって周りをすごい見てる人なんだな」とか「莉々子はがさつなようでいつも気遣ってくれてたんだな」と相手のことを少しずつ知って、好きになって、少しずつ距離が縮まって、思いが通じて付き合うようになって、エッチなこと以前のそういった過程に非常に感動を覚えました。そして二人きりになって「ついに今日こそエッチしていまうのか!?」とドキドキして、そうやって時間をかけて相手と通じ合った末のエッチシーンはその辺に転がっているエロコンテンツとは本当に比較になりません。確かにエロシーンに到達するまでに十時間以上かかることもあるし料金も1万円近いフルプライスのエロゲですが、手短に入手できるエロコンテンツの何十倍、何百倍も充足感を得られます。
プレイ前は楽しむ自信がなかったにもかかわらずもう2周目に入っています。エロゲの可能性を今一度感じさせていただけたゆずソフトさんに心から感謝。お願いですからゆずソフト初のファンディスク期待しています、もう今後ララジャムの追加コンテンツがないことに耐えきれません。レモネードファクトリーの2ndアルバムも待っています。
物価高が止まらず誰もがお財布事情が厳しい今の日本で、恐らく今の若い人は1万円近く払って斜陽産業と言われているエロゲをやろうとは思わないんじゃないかなと思いますが、私はエロゲに少しでも興味がある若者がいれば何か一本くらいプレゼントしたいとすら思っています。若者、ぜひエロゲに興味を持ってください。一緒に業界を盛り上げていきましょう。
